8月5日に発売された中山有香里さんの新作コミック『天国での暮らしはどうですか』。大切な存在を見送ったときにふと心に浮かぶ「いま、あの子はどうしているのだろう…」という思いに、そっと寄り添ってくれるあたたかい作品です。
SNSで投稿されるたび、たくさんの共感やコメントが寄せられる人気シリーズが、ついに一冊の本にまとまりました。今回は、その中でも読者に人気の「三郎とたまサブロー」「さくらの記憶」のエピソードをピックアップし、著者の中山有香里さんに裏話や制作の思いを伺いました。
猫は飼い主の不幸を持っていく?
不器用だけど深い愛情で繋がった一人と1匹「三郎とたまサブロー」
<あらすじ>
飼い主の三郎に「たまサブロー」と名付けられ、たっぷり可愛がられていた猫・たまサブロー。老衰で亡くなったたまサブローは、天国から下界を見下ろします。するとそこには、愛する猫のいない生活に耐えられず、痩せ細ってしまった三郎の姿が。
天国で、「死後に一度だけ会いに行ける」という話を聞いたたまサブローの魂は、飼い主の三郎のもとへ向かいます。寝ている三郎の体にスリスリとすり寄ると、その懐かしい感触に驚いた三郎は、「たまサブロー…?」と目を開いて…。