
冷えや乾燥が気になるこの季節は、睡眠の質が低下しやすい時期。「朝起きるとのどが痛い」「眠りが浅くて疲れが取れない」なんて方も多いのではないでしょうか? 実はそんな不調の原因として、“睡眠中の口呼吸”が潜んでいる可能性があります。口呼吸により睡眠の質が下がると、不快な症状だけにとどまらず、あらゆる病気の引き金になることもあるのだそう。口呼吸が招くさまざまな不調とその対処法について、みらいクリニック院長の今井一彰先生にうかがいました。
▶教えてくれたのは
今井一彰先生

みらいクリニック院長。内科医。口呼吸問題の第一人者として、診療や全国での講演などを通じ、口呼吸を鼻呼吸に改善する重要性を発信している。
睡眠中の口呼吸で冷えや乾燥、感染症のリスクが上がる
寝ている間はもちろんのこと、普段から無意識に行っている呼吸。でも「呼吸を間違ってたら元気にはなれない」と話すのは、内科医の今井一彰先生。
「人間が生きていくうえで一番大事なのは、酸素とエネルギー。つまり呼吸を間違えることは、食事を間違えているのと同じことです。ところが、食事の質にこだわる人は多いものの、空気にこだわる人はほとんどいません。空気清浄機などでこだわっているつもりでも、その空気をどこから取り込むのかということに関しては、全くの無頓着です。でも実は、空気はその取り込み方こそが非常に大事。鼻で呼吸するのと、口で呼吸するのとでは、体への影響が大きく異なります」
人間にとっての正しい呼吸法は鼻呼吸。完全な無意識下で行われる睡眠時の呼吸も、鼻呼吸と口呼吸では、その睡眠の質に雲泥の差が生じるそう。
「鼻呼吸は深くゆっくりとした腹式呼吸。横隔膜を使ってしっかり換気ができるうえ、鼻から取り入れた空気を温めて加湿したり、細菌やウイルスなどの異物を除去する機能も備わっています。いっぽう口呼吸は浅くて早い胸式呼吸なため、酸素が十分に行き渡らず、自律神経が乱れます。また、外気が直接肺に送られてしまうため、冷えや感染症をはじめ、さまざまな不調や病気のリスクも高まります」