ラッパーとして活動しながら、脳梗塞や腎不全など、いくつもの病気を経験してきたダースレイダーさん。現在は、クリニックで透析の準備から針刺し、片づけまでを自ら行うセルフ透析を続けています。
その日々をつづった『セルフ透析はじめました』(KADOKAWA)には、妻と2人の娘との暮らしも登場します。病気や透析を隠さずに話し、治療を日常に組み込みながら、これまでの暮らしを続けるために大切にしていることを聞きました。
※本記事はダースレイダー著の書籍『セルフ透析はじめました』から一部抜粋・編集しました。
病気のことを「触れてはいけない話」にしない
――33歳で脳梗塞を発症。その後、腎機能が悪化し、40歳の頃には「余命5年」と告げられました。透析を始める決断には迷いもあったそうですが、家族にはどのように伝えたのでしょうか。
ダースレイダー:当時は、僕自身が「透析を始めたらおしまい」ぐらいに考えていて、なかなか決断できませんでした。でも、透析を始める前は気持ちが悪く、吐くこともあり、体調はもう限界でした。家族もその姿を見ていたので、この状態が続くのは大変だと分かっていたと思います。
僕自身、透析がどのような治療なのか、よく分かっていませんでした。始めると伝えたときは、かなり悲壮な顔をしていたんでしょうね。家族の間にも重い空気が流れました。娘たちからは「成人するぐらいまでは、ちゃんと面倒を見てください」と言われました。妻も娘たちも僕の決断を受け止め、「それぐらいは頑張らないとね」という雰囲気でした。